通常のお薬は、口の中で溶けず、基本的には飲み込むことで、薬の効果が発揮されます。
しかし、内服薬の中には、水なしで口に含むとすぐに溶けて吸収される薬もあります。
なので水と一緒に飲まなくてもよいため、水が手元にないときでも気軽に内服することができます。
口の中で溶ける薬•••••通称OD錠と言われます。
OD錠は日本語では、「口腔内崩壊錠」と訳します。
口腔内崩壊錠と言うのは聞きなれない名前ですが、簡単に言えば、「口の中で溶けるお薬」の事です。
OD錠の内服をおすすめしたい患者さんは、嚥下障害のある患者さんや、お薬を飲み込むのが苦手な方やお子さんなどです。
また、頭痛がひどかったり吐き気や痛みなどが有りお腹の病気で水すら飲みにくい場合に有用です。
とはいえ、OD錠は水で飲んでいただいても、通常のタイプのお薬と比較しても、お薬の効果や効き目の早さに違いはなく、問題はありません。
注意点として、OD錠しか出ていない場合では水なしでも問題ありませんが、他のOD錠ではないお薬と一緒に飲む必要がある場合は、水で飲まなくてはいけませんので、注意しましょう。
湿気に弱く錠剤が壊れやすいことがあるため、錠剤をシートから取り出した場合は基本的にはすぐに服用しましょう。
また、お薬のOD錠が欲しいと思っても、実際にはOD錠のタイプがないお薬が多くあります。全てのお薬にOD錠のタイプがあるわけではないため、OD錠が欲しい場合はOD錠があるかどうかを医師や薬剤師に確認してみましょう。
OD錠など、水なしで飲めるタイプのお薬以外では必ず水で飲むようにしましょう。水なしで内服すると食道や胃などが荒れたり、お薬の吸収が遅れたりして期待通りのお薬の効果が得られない場合があります。
最後に•••••水なしで飲めるお薬で似ているお薬として、チュアブル錠というタイプがあります。OD錠は説明のとおり、少量の唾液で溶ける様になっています。チュアブル錠は、口の中で噛み砕いて、溶かして飲むお薬になります。なのでチュアブル錠は、口の中で溶かすか噛み砕いて服用しなければいけません。

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